目次
はじめに
予定日2週間前…
38週に入ったばかり…
夫は実家へ里帰り中…
はじまってしまった。
おしるし
3月21日の朝8時トイレへ行った際におりものに血が混じっていた。
これがみんなが言っている「おしるし」というやつか!
スマホで検索すると「近々出産になるかも」とのこと。
おしるしから出産までは数時間から数日らしく個人差があり、あまり目安にはならないな~とのんびり構えてた。
前駆陣痛?
眠いしだるいのでコタツでゴロゴロしていたら生理痛のような痛みがでてきて…スマホで検索
生理痛のような痛みは「前駆陣痛」というらしい。
いろんなサイトやYouTubeを調べてみても…
「本陣痛は来たらわかる」
「耐えられない痛み」
「寝れる痛みは前駆陣痛です」
なーんだ前駆陣痛か。
夫に連絡したら「帰ろうか?」と言われたけど、前駆陣痛じゃまだお産にならないし「大丈夫」と言ってしまった。
このとき、後で後悔することになるとは思わなかった。
夫と電話しながら名前図書館で借りた本を読んで子どもの名前を何にしようかなやんだり…
悠々自適に本を読んだり映画をみたり、今からすれば最高の時間を過ごしていた。
夜の8時ごろにぬるめのお湯でのんびり湯船に浸かり、早めに寝ようかな~とベットでゴロゴロ。
本陣痛?
午後9時ぐらいからベットでゴロゴロしているのに、強めの生理痛みたいな痛みであまり寝られない。
夜の11時ごろ、試しに間隔を陣痛アプリで計ってみた。
痛みの間隔は7分・3分・6分…
全然規則的じゃない。
痛い時間は1分間もないし…
本陣痛は規則的な間隔でだんだん時間が短くなり、痛みも増すとの事だし…
やっぱり前駆陣痛なのかしら
ネットには「寝られる痛みなら寝てしまいましょう」とある。
とりあえず寝よう。
でもなかなか眠れない。
午前1時ごろ、また陣痛アプリで計ってみる。
4分・3分・8分…
間隔が短くなっているような気がするけど、規則性はあんまりないな~
病院に電話すべきか?
タイミングが分からず悩む。
午前2時ごろ、相変わらず痛みで寝られず…
トイレに行ったら鮮血が少し混じっていた。
これヤバいかも・・・
急いで病院に電話。
「痛みの間隔は規則性ないけど5分ぐらいの時もある」と伝えたところ
助産師さん「病院へ来てください」
陣痛タクシーに登録していたので急いで電話。
「10分ほどでお迎えに参ります」
「破水はしてなくてもバスタオルを持ってきてください」
登録しておいてよかったー!
痛いときに住所を言わなくてもすぐに迎えに来てくれるのは本当に助かる!
病院へ着くまでにだんだんと痛みが増してきた。
痛みがおさまると「やっぱりまだ病院へ行くのは早かったかも」と…
痛みだすと「これは本陣痛かも」と…
よく病院へ行っても家に帰されたと話に聞くから、何とも悩ましい。
午前2時15分無事に病院へ到着!
タクシー代をクレジット決済しようとしたら機械のエラーで中々できず・・・
ある程度、現金も持っていた方がいいかも。
入院
個人病院なので夜勤は1・2人しかいないみたい。
トイレへ行ってから診察台の上がってください。
なんでトイレに行ってからなのか不明だが、とりあえずトイレに行く。
子宮口7センチ開いてますね。結構お家で頑張りましたね。
え・・・?
まじか。そんなに進んでたのか・・・汗
病院来てよかったー!!
あのまま家にいたらヤバかった…
そこから病院のベットに移ってひたすらイキミ逃し!
これがとにかく辛い。
お腹に陣痛を記録する機械をつける。
横になっているよりもベットに膝立ちになっている方が痛みが少ない気がした。
痛みにのたうち回りたいのを我慢して、ひたすら息を吐く。
「フーーー、フーーー」それしかできない。
これはいつまで続くんだ?
まだまだ4時間以上かかるよー
コロナ禍で立会もできないから、ひとりで耐えるしかない。
せめて、ペットボトルの水をカバンから出してくれたり、タオルを渡してくれるようなサポートが欲しかった。
病院は夜勤で人数が少ないせいか助産師さんもたまにしか部屋へきてくれない。
カメラの三脚持ってきたのに設置もできず。
ペットボトルのストローキャップを持ってきたのに付け替えることすらできず。
全く余裕がなく、ひたすら激痛と休息をベットの上で繰り返すしかなかった。
全部コロナのせいだー!!
ベットに膝立ちの体勢って意外と疲れる。
これ、4時間以上耐えられるのだろうか・・・
不安。
午前4時ごろ
そろそろ分娩台いこうか。
ようやく!!
耐えるのきつかった。
分娩台へ
分娩台へ足をかけた瞬間「バシャッ」水風船をたたきつけたような感じ。
破水だ。
いよいよ産まれるのだろうか。
分娩台へ上がり助産師さんが準備をしている。
準備してるからまだイキまないでねー
鬼か!!!
陣痛で、つい力が入ってしまう腹筋を緩ませる・・・
他の筋肉に力が入り、ガタガタと体が震えた。
まるで寒い日のプールの後のよう。
私はどうしても会陰切開をしたくなかったので、助産師さんへ「切りたくないです」と伝えた。
じゃ、なるべく切らずにいこうか。
(マメに指で伸ばしてくれた!感謝)
仰向けでイキむ。横向きでイキむ。
全く進んでる気がしない。
ホントにこれで大丈夫なのだろうか。
力を入れるが、お股の感覚って鈍くて全く分からない。
ウンチを出す感じで丸まってイキんで!
2呼吸したら3呼吸目でイキんで!
やってるよ!
産道へ下りてきてるのか?
進んでるのかわからない。
終わりが見えない辛さってきつい。
陣痛の波はマラソン大会の練習でやったインターバル走を思い出す。
2回息を整えて、3・4回目で息継ぎをしつつ力を入れる。
今思えば3・4・5呼吸目も連続でイキんだ方がよかったかも。
でも頭が出てきたときは流石わかった。
「なんか挟まってる。」
そんな感じ。
このタイミングで医者の先生が合流。
遅くね?そんなもんなのかな?
ここが会陰切開になるかどうかの正念場!
緩めて、イキんで、少し緩めて…
最後力抜いて!!
何とか言われたとおりにコントロールできたかしら…
あと少し!ってところで陣痛が弱まる。
頭が挟まった状態で陣痛待ち…これもつらかった。
ようやく頭がでてきたときには、へその緒が首に巻いていた。
苦しかっただろう。
危なかった・・・
肩が中につっかえているのがわかった。
そこから肩を抜くときにグリンと頭を引っ張られ…
肩がぬけたら体はツルンと出てきた。
産まれた!!
令和3年3月22日 午前5時15分
無事に産まれてくれた。
その後すぐへその緒から続く胎盤を出すために、中に手を突っ込まれた。
これがマジ痛い。
おなかの中を内側から搔きまわすって…
麻酔もなしに内蔵えぐられるのを想像してほしい。
痛いに決まってるじゃん!笑
無事、胎盤も出てきて、子宮収縮剤を注射した。
希望通り、会陰切開せずに産めた!
けど傷が少しできてしまったようで2か所縫ってもらった。
お股は悪露と胎盤で血だらけ。
こんなに出血しても大丈夫なのが不思議。
胎盤はレバーみたい。そこから卵膜につながって、へその緒を通して赤ちゃんの命をつないでいたと思うと感謝の気持ちしかない。
よく頑張ってくれたな。ありがとう。
施術はこれでおしまい。
助産師さんがバスタオルにくるまれた赤ちゃんを連れてきてくれた。
3180g 50.5㎝
1時間ずーっと添い寝してた。
自分のおなかから出てきたのに、実感があまりわかない。不思議な感覚。
その子は、産まれてすぐなのに目が開いていた。
分娩台の上の照明がとても眩しそうで、眉を寄せていた。
一緒によくがんばったね。お疲れ様。
まとめ
私たちは産まれてくるときに本当に大変な思いをしていると思う。
狭い産道で押しつぶされて、時間をかけて、命がけでこの世に出てくる。
そのおかげで、日々の生活で苦しいことがあっても乗り越えていくことができるのかもしれない。
そんな気がした。
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